バレエ愛好家医師のブログ

若手医者の日記です。バレエと音楽、舞台が好き。

バレエ初心者の友達に説明するとき

どうもこんにちは。バレエクラスタ系医師のはなです。

 

最近コロナが大変で、仕事も大変で、舞台はしょっちゅう中止になるし(キエフシュツットガルトバレエ来日公演も中止に…泣)、とてもつまらない。

あんまり長い間舞台に行かないと、「(舞台を見て)楽しかったー!また次の公演を探そう!」という気持ちがなくなり、チケ取りの習慣がなくなり、「別に舞台なんてなくてもいいんじゃね?」ってなっちゃうので大変よくないことです...

そういうわけで、よく宝塚を見に行っています。推しというほどの人はまだいないけど、ヅカオタは鑑賞マナーもいいし観客まで立ち姿が美しい人が多く、劇場にいるだけで気持ちがよくなります。

 

さて、今日は「バレエ初心者の友達にバレエの良さを説明するとき」というテーマで書いていきます。

最近思うんですが、ミュージカルや宝塚、社交ダンスやHIPHOPなど、日本にもダンスを愛する人はたくさんいるんですよね。そういう人たちと仲良くなった時、こっちがバレエクラスタだと知ると皆「バレエって●●なの?」とよく聞かれます。(※●●の中身は人それぞれ。振付が一緒なのか、あらすじがあるのか、とか) ダンス好きなら他のダンスも興味は持つけど、バレエってなんだか見方も難しいし外側から見てよくわからないのかな~と思います。

私はただのバレエファンなので、バレエ業界に対してもっとこうしてほしいとか言うつもりはないけど、これからバレエ見てみようかなって思う誰かのために少しでも助けになればということで、いつも友達などに説明している風にここに書き記しておきます。

あくまで簡単に書くので、詳しい方の突込みはお手柔らかにお願いします。。。

 

①超簡単に理解するバレエ

まず、バレエとは。基本的には女性がトウシューズとチュチュで踊るあの踊りのことです。タカラジェンヌ宝塚音楽学校宝塚歌劇団のメソッドを学んでタカラジェンヌになるように、バレエダンサーになるには世界中にある様々なバレエ学校で専門の教育を受けてバレエダンサーになる人が多いです。もちろん例外はあります。

最近はバレエ団の芸術監督がバレエ出身じゃない、振付師がバレエ出身じゃないなんてこともあり、トウシューズとチュチュで踊らないコンテンポラリーダンスも盛んで、現代舞踊との境界はかなりあいまいになっています。

https://www.instagram.com/p/CUXK2NYojT1/?utm_source=ig_web_copy_link

(↑パリオペラ座バレエ団の公式instagramより、マッツエック振付のplayというコンテンポラリー作品)

 

youtu.be 

↑ニューヨークシティバレエ公式YouTubeより、ジャスティンペック振付

 

 

②バレエ界

バレエは世界中にあるバレエ団によって上演されており、バレエ団は星の数ほど(やや大げさですが)あります。

しかしまずは以下の世界三大バレエ団を覚えてください。

パリ・オペラ座バレエ団(フランス)

・ロイヤルオペラハウスバレエ団(イギリス)

・マリインスキーバレエ団(ロシア)

・ボリショイバレエ団(ロシア)

 

…。いや4つあるやんけ!ってなりますよね。笑

正直、ロシアの2つはどちらも超名門なので世界四大バレエ団としてもいいのですが、ロシア(マリインスキーかボリショイ)で1つって感じの覚え方で大丈夫です。

なぜなら、この3大というのはメソッドに応じて分けるのも兼ねているから。

メソッドって何ぞや。流派のことです。呪術廻戦の五条家と禪院家みたいな。鬼滅の刃でいう●●の呼吸、みたいなやつです。

一応、特徴をさらっと書いときます。

 

パリオペメソッド

パリオペラ座バレエ団は付属のパリオペラ座バレエ学校を修了しないと入れません。まさに宝塚歌劇団と同じ。恵まれた容姿で素晴らしい音楽性を持つエリートたちがともに踊り、カンパニー全員が同じ学校を出たダンサーのため群舞もそろっているというのが特徴。

https://www.instagram.com/tv/CWytAIdoifE/?utm_source=ig_web_copy_link

↑2022年現エトワール(最高位)のミリアム公式instagram

あとダンサーのトウシューズがピカピカで先が細く、つま先が美しいことこの上ないです。つい最近まで白人しかトップ(エトワール)になれないと指摘されていましたが、時代の流れによって昨年2021年に初のアジア人エトワールがでたことも話題になりました。

 

・ロイヤルメソッド

特徴は演劇性、ダンスなのにセリフをしゃべっているようにストーリーを進めていきます。イギリスはシェイクスピア発祥の地であり演劇が盛んなので、お国柄ですね。いっぱい回ったり飛んだりということは重視しておらず、たくさん足を上げて下品に見えるくらいなら少し下げて正しいポジションで、という教えが強いです。

https://www.instagram.com/p/B3xbySnBNdT/?utm_source=ig_web_copy_link

(↑現在プリンシパルフランチェスカinstagramより、マノン)

ちなみにロイヤルは付属のロイヤルバレエスクールを出ていなくても入団できます。また、ずいぶん前から人種多様性を重視しており黒人アジア人のプリンシパル(最高位)も多数在籍しています。必ずしも手足が長くて細い人ばかりでもありません。

 

 

・ロシア ワガノワメソッド

ワガノワさんという人が考案したロシアバレエの教授法に基づいています。全身を大きく使い、とにかくダイナミック!ロシアのダンサーは本当に背も高くてスタイルもよくて手足も長いため、とにかく迫力がすごいです。音のとり方も独特で、ややもすると歌舞伎のように見えを切ってる…?と思うようなことも。ちなみにマリインスキーとボリショイでも少し違うところはあるのですが、この際一旦置いておきます。

 

https://www.instagram.com/p/B_4oKf_oYKe/?utm_source=ig_web_copy_link

(↑ロシアバレエ界のレジェンド、ザハロワのオーロラ姫)

 

 

さて。ここまで書いただけでかなりの量になってしまいました...

もちろんバレエメソッドはこの3つしかないわけではないし、すでに述べたように世界には様々なバレエ団があります。ジョンクランコのいたシュツットガルトやノイマイヤーのいるハンブルクバレエ、モーリスベジャールバレエ団など、メソッドとはまた違うけれど名物(?)芸術監督や振付家の影響をフルに受けているところもあります。それについても詳しく書いていけたらいいですが、とりあえず超初心者の人は今回のことを覚えてくれたらうれしいです。

 

また続きは後日。

次は代表的なバレエ作品のあらすじや初心者に見やすい作品、バレエ好きな人は何を見てるのかについて書けたらいいな!

ではまた!